キングマンの本体

キングマン(KINGMAN)

トミー/1982年頃
(C)1982 TOMY

ゲーム性 ★★★ バリエーションあるゲーム内容は評価できるだけに惜しい!
操作性 なかなか移動しない主人公にイライラ
キャラクタ(画面) ★★ キングマンは良いが、他が×。主人公のジャンプの表現に問題有り
サウンド ★★ 明るいのか暗いのか分からないサウンド
ハード ★★★ 大型画面は良いが、十字キーが使いづらい
総合 ☆☆ トミーファン以外は・・・。高額取引はパスしよう

■ゲーム解説:インパクト絶大!パターン豊富なゲーム内容!

キングマン・マザーキング・女の子
キングマン(上)
悪の元凶。実は超頭デッカチ!(笑)。
マザーキング(左下)
岩山のマザーキングは時々チビキングを 生み出します。
又、各階の両脇にあるワープトンネル にも出現します。
女の子(右下)
悲しくもキングマンに捕らわれてしまった。
「あの時は発情ゴリラのおかげで大変だったわ (女の子談)。」
マザーキングチビキング男の子・通常(左)・ジャンプ中(右)
ワープトンネルの中にいるマザーキング(左)
ワープトンネルに出現して、進路を塞ぐイヤな奴
チビキング(中)
プレイヤーのミスの原因の90%以上はチビキングの攻撃と
言うほど沢山向かってきます。
男の子(右)
女の子を救うために勇敢に立ち向かう男の子。
 1981年に業務ゲームとして登場した任天堂の「ドンキーコング」は、世界中に大ヒットとなり
様々なパソコンやゲーム機に似たようなゲームが沢山登場(移植)しました。
ゲーム業界に新しい風を吹き込んだと言っても過言ではないでしょう。
それ程、ドンキーコングと言うゲームは偉大だったのです。
「キングマン」も例に漏れず、ドンキーコングに似た内容になっていますので、
トミーもこのゲームを参考にして作ったものと思われます。
「ドンキーコング」をプレイした事のあって「キングマン」をプレイした事のない方は、
「キングマン」→「ドンキーコング」、「チビキング」→「タル」、「ワープトンネル」→「ハシゴ」と
置き換えて以下を読んでみると分かりやすいかもしれません。
ただ、トミーは電子ゲームや他の玩具のこだわりでは定評あるメーカーです。
参考にしただけでは終わらない・・・電子ゲームで異なったパターン全4面を実現した
努力は評価出来るでしょう。 

 ゲーム内容は下記で説明しますが、基本的には下にいる男の子が
最上階にいるキングマンの所まで来ればパターンクリアです。
途中、チビキングが向かってくるのでジャンプで避けながら最上階を目指します。
電源を入れてジャンプボタンを押すとメロディが鳴ってゲームがスタートします。

 まず、始めに気が付くのがコントロールボタンを押してもなかなか男の子が移動しない
事です。「ドンキーコング」の様にタルの避けながら移動する・・と言った事は出来ません。
ゲームで俊敏な動作を求められているのに、この操作性は非常に残念な点です。
通常のパターンであれば、向かってくる(タルの様に転がってくる)チビキングをジャンプするだけ
なら良いのですが、パターン4の様に突然落下してくるチビキングには対応出来ません。
(元々高速には移動できない性質になっているので、コントロールボタンが原因とは
言えないのですが・・)

 

 男の子が真上にジャンプして向かってくるチビキングをジャンプボタンだけ押して真上で飛び越えると20点、
コントロールボタンとジャンプボタンを同時に押して斜めに飛び越えると10点加算されます。
このジャンプの自由度もドンキーコングを意識していると言える部分でしょう。
各階の端には「ワープトンネル」があり、この中に入ってコントロールレバーの上を押すと上の階に行けます。
ワープトンネルの中ではジャンプできませんので注意が必要です。
(男の子がワープトンネルに入ると目だけになるのが苦肉の策っぽくて笑えます)
又、ワープトンネルにはマザーキングが出現している場合があります。もちろんこの状態で突っ込むとミスになります。
このゲームで孤独に立ち向かっている男の子にも1つだけの味方「パワーハート」があります。これを取ると一定時間無敵になります。
無敵中にチビキングに接触すると10点(1匹目)・20点(2匹目)・30点(3匹目以上)、
マザーキングに接触すると100点(1匹目)・200点(2匹目)・300点(3匹目)が加算されます。
無事にキングマンの所に辿り着けると、200点(パターン1〜3)が加算されます(え?パターン4は・・)。

 「ドンキーコング」の人気の原因はキャラクタにもあったと言えるでしょう。イヤな奴だけど憎めないドンキーコングや
任天堂のスターのマリオや火の玉など様々な可愛らしいキャラクタが登場してゲームを賑やかにしていました。
この「キングマン」はどうでしょうか?
私個人的には「どうも今イチ」という感じしかしないのです。キングマンは良いキャラなんですが、他のキャラが何故か愛着が沸いてこないのです。
どうもサルばっかりで「サル山での攻防」・・・と言った感じがいけないのでしょうか?
特に主人公のポーズに至っては、ジャンプした時の姿が通常の姿の膝から下を消しただけ!・・・これではジャンプした気がしません。
パターン配置の制約上しょうがなかったかもしれませんが、何とかして欲しかったと言う気がしてなりません。

メロディも何となく暗めな雰囲気のものが多いのも残念な点です。もう少し明るくしても良かったと思います。
このゲームをプレイした後に他のゲームをプレイすると、他のゲームの音楽が異様に明るく感じるのは私だけでしょうか?

 ここまで酷評してしまいましたが、私的には沢山のゲームが楽しめて良かったと思う時もあります。
当時、インパクトはあったので見覚えのある方がいらっしゃるのではないでしょうか?プレイしてみる価値はあると思います。

☆キングマンとの攻防(ステージ紹介)☆

パターン1画面
←パターン1
向かってくるチビキングをジャンプしながら
最上階を目指せ!
ワープトンネルの中にいるマザーキングに
注意せよ!ワープトンネルが点滅し始めたら
マザーキング出現の合図だ!
(コツは、チビキングはジャンプしまくって、
出てこなくなったスキに移動する事だ)

パターン2→
今度はチビキングが落下してくるので避けながら
横切ろう!上の階は床が無いが通行可能だ!
最上階を目指せ!
(コツは、チビキングが出てこなくなるまでは
おとなしくしている事だ)

パターン2画面
パターン3→
パターン1と似ているが、時々床が抜けるので
注意せよ!床が無い部分は斜めジャンプで
切り抜けろ!!
(コツはパターン1と同じ。床が復活する時に
注意せよ)!

パターン3画面
パターン4画面
←パターン4
床がリフトの様に動いている!
床は男の子が乗れば自由に操作可能だ!
上から落下してくるチビキングに注意しよう!
最上階の下にある剣を取って、キングマンと
戦おう!
(左端のワープトンネルで待機している
間に来るチビキングを見極められるかが
クリアのカギだ!)
ウギャァァ!キングマン倒れる! キングマンの最後だ!
「この山にはメスゴリラがいないのに・・」
と言っているかは不明ですが、

最上階まで行くと男の子は自動的に剣を
投げつけてくれます
女の子救出成功! 女の子を救出する事が出来たゾ!
この後のラブアタック(勝手に命名)で
ハートが半分だと300点、全部点灯
すると500点加算されます。
(トミーってこういうの好きなんですね・・)

■本体解説:カッチリボディに大画面

 この「キングマン」はトミーのFLゲームの中でもかなり大型の機種です(大体が横型してます)。
画面はレンズを使って拡大しており大画面でのゲームが楽しめます。
また、トミーのFLゲームには同じ様な色または形をしたものが他に「スクランブル」「ケイブマン「現金強奪作戦・ルパン」「トロン」(すべて横型)
等があります(情報求む)。
トミー製品では、レバー(コントロールボタン)の位置がまちまちですが、大体が右側に配置しているようです。
この「キングマン」では、レバーの方が似合っていたと思うのですが、如何でしょうか?

参考文献:消えた蛍光表示管(花華留多 発行)


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