パクパクマンTの本体 パクパクマンUの本体

パクパクマンT・U(PACPAC MAN)

エポック社/ポケットデジコム・シリーズ/1981(T),82(U)年頃
※左(T),右(U)

(C)1981 EPOCH

ゲーム性 ★★★★★ パックマンを忠実に再現。難易度やさしめ。テンポ良いゲーム展開!
操作性 ★★★★ 方向キーのみなので簡単操作。操作性良好。
キャラクタ(画面) ★★★★★ エサをフルーツにしたりするなどパックマンより良い!
サウンド ★★★★★ この当時にしては驚きのメロディ音!
ハード ★★★★ ゲーム使用キーが4方向キーのみという斬新なデザイン。
総合 ☆☆☆☆☆ パックマン系ゲームの中でイチ押しだと思う!ぜひゲットせよ!

■ゲーム解説:業務用のパクリだが、見事に小型化!

パクパクマンの画面  1980年にナムコが発売した業務用ゲーム「パックマン」は日本に留まらずに世界的にヒットとなりました。
特にアメリカではかなりの数の関連グッズが発売されるなど、かなりのフィーバーぶりだったようです。
当時、コンピュータゲームに著作権が認められる事はあまり無かったために、
インベーダーゲームと同じく、コピー基板はもとより、TVゲーム・パソコン等にもバンバン無許可で移植されていました。
こういった流れは電子ゲームでも例外でなく、移植しやすい題材だったのか幾つか同じようなゲームが登場しました。
この「パクパクマン」以外にも、
トミー「パックマン」・バンダイ「パックリモンスター」・学研「パックモンスター」「スーパーパックモンスター」
が出ていました(私の知る限り)。似たような名前ばかりでややこしい事この上ないです(苦笑)。
ただし、トミーの「パックマン」は、ちゃんとしたナムコからのライセンス品です。
本体まで黄色く丸い形をしている凝りようです。

パックマンというゲームは一見すると電子ゲームに簡単に移植できそうですが、そこには大きな落とし穴が隠されています。
それは、原作ではエサを食べる・モンスターを食う/食べられるの表現はパターン同士が重なって表現されているのです。
電子ゲームでは構造上、パターンの重なりは許されません。
メーカー側もその辺は苦慮した様で、大体が1つのパターンを
「丸いポチ(エサ)の周りに○で囲み(パックマン)、さらに大きな○で囲む(モンスター)」というスタイルにしていました。
(たとえば、○の上の部分に目を付けたようなパターンがパックマンとか・・・)
これだとパターンはたくさん配置出来るのですが、キャラクタの印象は薄くなってしまいます。
また、その様なパターン配置ではないトミーの「パックマン」も、原作のパックマンの形を重視したために
「後ろ向きにはエサを食べられない」という弊害も生まれてしまいました。

そこで、「パクパクマン」はエサとパクパクマン&モンスターを交互に配置しました。
これによりエサはそれ程配置出来ませんが、キャラクタは余裕を持ってデザイン出来る様になりました。
「パクパクマン」では従来「点」だったエサが「フルーツ」になり、プレイヤーのパクパクマンは正面を向いています。
正面を向いたまま移動してで食べている様に見えるのか・・・と思われがちですが、
交互に口を開けたパターンになっているので、ちゃんと食べている様に見えます。
それどころか、にっこりしたり、困った顔のパクパクマンには愛着さえ湧いてきます。
ここら辺はエポックのデザインの勝利と言えましょう。

 さて、ゲーム内容ですがゲームモードにして上移動キーを押すとメロディが鳴って、迷路の右下から始まります。
移動キーを使ってパクパクマンを動かし、モンスターを避けながら全てのエサを食べれば1面クリアです。
橋の下を通る時にはパクパクマンやモンスターは表示されません。又、ここにもエサ(見えない)があります。
「★」を食べるとモンスターが5秒間点滅して、パクパクマンはモンスターを食べる事が出来ます。
連続して食べると、10点・30点・50点・70点・90点・・・・・・と点数が加算されます。
迷路中央に時々「?」が表示される場合があります。これを食べると10〜90点が加算されます。
迷路の上下にはワープトンネルがあり、右上・左下と右下・左上が15秒間毎に交互に開いています。
右上のワープトンネルに入ると、左下から出てきます。
モンスターは迷路をクリアする度にスピードが増していき、最大スタート時の5倍の速さになります。
得点が2,000に達するとパーフェクト「HHH」となり、ゲーム終了となります。

原作でもそうですが、こういったゲームはどうしてもパターンを覚えれば簡単に攻略できてしまうものです。
このゲームでもそうですが、それでもHHHまでのスピーディな展開にハラハラドキドキしていました。

■本体解説:6大プレイメカ(多機能ウォッチメカ)搭載!!

 操作キーの配置が斬新なポケットデジコムは、他にも「モンスターパニック」「オイルギャング」があります。
又、画面サイズが大きなった「ポケットデジコム・スーパーワイド」もあります(「妖怪ゴルゴン」「フクちゃん・お化けなんか恐くない」など)
このシリーズの特徴としては、
時計機能・カレンダー機能(曜日表示はない機種がある)・アラーム機能・ストップウォッチ機能・ラップタイム計測機能があります。
当時、これとゲームを合わせて「6大プレイメカ」と呼んでいました。

 ストップウォッチは1/10秒までしか計測できず、しかも20分になると自動的に時刻表示に戻ってしまうために
カップラーメンのタイマー位にしか使えませんでした(汗)。
アラームを設定すると、ゲーム中でも指定した時刻にアラームが鳴ります。ゲームメロディが鳴っている最中でもアラームが鳴ります。

 「パクパクマンU」は「T」の1年後に発売された(確か^^;)廉価版で、本体色以外は全く変わっていません。
(T→6,000円 U→4,800円)

■備考:職人気質なエポック社

 これはエポック社の全ての製品に言えるのですが、保証書の欄に製品チェックしている検査員の方のハンコが押してあるのです。
ちゃんと1つ1つ動作確認しているのだな・・と職人気質で品質管理が徹底されている事が分かります(他のメーカーもそうだと思いますが)。


■当時の思い出:私的攻略ルート公開!

 パクパクマンは言ってみれば「パターンゲーム」なのでパターン通りに行けば、
ある程度楽勝に攻略出来ます。
この攻略ルートは人それぞれで、度重なるプレイによって見出されるものです。
大抵、一度覚えた攻略ルートは「指」で覚えてしまう為に、
新たなルートを受け入れるのには難しいものがあるでしょう。
否定的な立場を取る方もいるでしょう。

 それでは参考までに私の攻略ルートを紹介します。
これが最短・最良ルートではありませんが、私にとっては攻略しやすいルートです。
迷路中の黒い線がルートで、赤い部分はエサを食べるポイントです。
もし、まだ攻略ルートが確立出来ていない方がいらっしゃいましたら、
ぜひ参考にしてください。
攻略ルート

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