タートルブリッジの本体

タートルブリッジ(TURTLE BRIDGE)

任天堂/ゲーム&ウォッチ・ワイドスクリーン・シリーズ/1982年頃
(C)1982 Nintendo

ゲーム性 ★★★★ アイデア勝利的な面もあるが、最高得点への道は遠く、険しい
操作性 ★★★★ 問題なし
キャラクタ(画面) ★★★★ 背景画の綺麗さはピカイチだが、G&Wにしてはキャラが小さい
サウンド ★★★ 好みの分かれるガラガラ音(古き良き時代を感じるが・・)
ハード ★★★★ モデルチェンジしてもデザインの良さは失われない
総合 ☆☆☆☆ 故・横井軍平氏も名作だと思っている作品、損はしない出来!

■ゲーム解説:名前からは想像出来ないゲーム内容

タートルブリッジの画面1  ゲーム&ウォッチ(G&W)の生みの親である故・横井軍平氏が「横井軍平ゲーム館(アスペクト刊)」において、
(横井氏の中での)G&Wの中の名作の1つとして、このゲームを挙げていました。
 同本でも横井氏がおっしゃっていた様にG&Wのゲームは大げさなものが多いのですが、このゲームも
例外ではありませんでした。「探検隊が海を渡ろうとしましたが橋も船も無いので、海面浮いている亀の甲羅を
踏んで対岸に渡る事になりました。探検隊のポーター(荷物運搬人)が亀を利用して、荷物を右岸に運んで戻る
ゲームです。」(説明書より抜粋)・・・確かに「タートルブリッジ」と言うタイトルからは想像出来ない内容ですね(笑)。
さて、具体的にはどのようなゲームなのでしょうか?

 ゲームがスタートすると、探検隊のポーター(荷物運搬人)が左岸に現れます。
左側にいる人から荷物を受け取ったら、RIGHTボタンを押して亀の甲羅の上に乗ります。
左岸は安全地帯ですが、約8秒間留まっていると自動的に落とされます。
(トミー3Dの「ジャングルファイター」の様にずっと止まってサルに蹴り落とされるよりマシですが ^^;)
LEFT/RIGHTキーを使って、亀の甲羅の上を移動します。一番右の亀の所でさらにRIGHTキーを押すと、
ポーターがジャンプします。右岸に人が居る時にジャンプすると、無事に荷物を渡す事が出来ます。
右岸の人が居ない時は、たぶん運んだ荷物をトラックにでも積みに行っているんでしょう。
(荷物をトラックに積むのは「マリオブラザーズ」だってば ^^;;)
右岸の人が居ない時はジャンプしても無駄ですが、人がいつ現れるか分からないので、
出来るだけ連続ジャンプしてすぐ荷物を渡せる様にしておいた方が良いです。荷物を渡すと3点加算されます。
荷物を右岸にいる人に渡したら、すばやく左岸に戻ります。
荷物が無い状態で一番左の亀の上でLEFTキーを押すと、左岸の上に戻る事が出来ます。
戻ってくるまでの経過時間に応じて2点〜12点までの得点が加算されます。
つまり、すばやく引き返した方が良いと言う事ですね。
 このゲーム、これだけなら簡単なのですが、海中には亀が好きな魚がウヨウヨしています。
亀は魚が海面に上がってくるのを狙っているのです(涙)。
亀が魚を食べる時、亀は海中に潜ってしまうのでポーターが甲羅の上に乗っていると溺れてしまいミスとなります。
元々亀には悪気はありません、ここはおとなしく、潜る亀には乗らないようにしましょう(涙)。
魚は一定の速度で海面に上がってくるのでタイミングを見計らって移動するようにします。

 得点の100の位が2、5になった場合(200,500,1200,1500・・・)にミスがあると、
ファンファーレが鳴ってミスが帳消しになります。
また、ミスが無ければ20〜40秒間魚が出てこない(亀が動かない)チャンスタイムになります。
ゲームAでは中央の亀が動きませんが、中央の亀の上に2分以上留まっていると海面から魚が出てきて
しまいますので注意しましょう。3ミスでゲームオーバーです。

 ここまで説明してきましたが、実際にプレイすると意外に難しいです。
まず移動する際にジャンプしてから移動する(1クッションある)ので、速攻で移動出来ないのです。
これはマイナス面ではなくて、より一層の戦略性や判断が要求されるニクい設定と言えるでしょう。
私も何回かプレイしているのですが、なかなかノーミスで200点を達成出来ません。
高得点達成の為には的確な状況判断の他に、ボタンを押して次の亀に乗るまでの時間と亀が海中から
海面に戻ってくるまでの時間を見計らって、先走ってボタンを押すと言うテクニックも必要なようです。
私がただ一つ残念に思うのは、最高得点が9999点だと言う事です。
これでは並大抵の事では最高得点に達成出来ません。
最高得点に達する事が「コンピュータに勝った」と思う私にとっては、手軽に達成できないこの点数は
G&Wらしくないと思うのです。
それでもこのゲームは、G&W中でも印象深い内容である事は間違いないでしょう。
G&Wを集めるならばかならず揃えておきたいゲームだと思います。
タートルブリッジの画面2

☆ポーターの苦労な日々(タートルブリッジ名場面)☆

荷物を渡すポーター 溺れるポーター
ポーター決死の荷物渡し! あぶぶ・・このやろ〜

■本体解説:ワイドスクリーンのニューデザイン!!

 ゲーム&ウォッチ・ワイドスクリーンについては、「シェフ」を参照して下さい。
ワイドスクリーンの中でも「タートルブリッジ」「ファイアーアタック」は本体のデザインが変更されており、本体表面の金板が黒色に変わりました。
ボタン周辺の横ラインが素敵ですね。従来の機種と並べると、かなりカッコ良くなった感じがあります。
(と言っても私は従来のモデルの方が好きですけど ^^;;)
この機種からTIMEキーを押しながらALARMスイッチを押す事で、最高得点・アラーム時刻を消さずに時刻合わせが出来るようになりました。
また、サウンドが濁りのある音になっています。これは好き嫌いが分かれるでしょう。
ゲームオーバー音などなかなか口ずさむ事が出来ませんが、何処と無く古き良き懐かしい時代な感じがするのは私だけでしょうか?
アラームキャラは海中でベルを鳴らす「アラームカニさん」となっています(結構強引ですねぇ ^^;)。

参考文献:タートルブリッジ取扱説明書(任天堂)
「横井軍平ゲーム館」(アスペクト刊)」


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