電子ゲームの世界


■懐かしい電子ゲーム時代

 1979年頃、パドルでボールを打ち返すテニスゲームを組み込んだTVゲームが主流の頃にLED(光表示)などを採用した
電子ゲームが登場します。電子ゲームはTVモニタを必要としない主に電池式に携帯ゲーム機です。

 LSIゲームとも呼ばれる電子ゲームはTVゲームと違って大抵1種類しかゲームが出来ませんが、
TVゲーム機に比べて安い事(TVゲームが1万〜2万なのに対して電子ゲームが5〜6千円)や、
バリエーションが豊富な点で子供達の間に徐々に浸透していきました。
1980年に任天堂がゲームウォッチを発売し、電子ゲームブームが訪れます。
このブームのおかげで、沢山のメーカーから電子ゲームが発売されました。

 しかし、電子ゲームで使われているLEDやLCD(液晶表示)やFL(蛍光管表示)という技術は、
パターン(キャラクタ)を重ねる事が出来ない為に動きがコマ送り状になってしまうばかりでなく、
画面内に配置されるパターンの数が限られるためにうまく作らないと他と似たり寄ったりの内容になってしまうのです。
ゲーム内容的には何かを受け止めたり、パックマン・インベーダ・ギャラクシアン型のゲームが主流でしたが、
感受性豊かな子供達はよほどアイデアを練り混んだ「面白い」ゲームでないとじっくり遊んでくれません。
よって、ゲーム内容が他と同じでキャラを替えただけのゲームでは子供達は振り向いてくれないのです。
電子ゲームと言えども高額玩具である事には変わりません。1年の間に幾つも電子ゲームを買ってくれる家庭はそうなかったと思います。
子供たちは慎重にゲームを選ばなければならない、メーカーは面白いゲームを作らなければ売れない・・・・・。
「面白さ」を通しての一種の駆け引き、真に「面白さ」を追求していた時代かも知れません。

 そんな電子ゲームブームも「ファミリーコンピュータ」の登場で、意外にも短い期間で幕を降ろします。
近年、ゲームはグラフィック・サウンド共にもの凄い勢いで進化しています。
しかし、ゲームも複雑になり気軽に、そして簡単に遊べるゲームが少なくなって来ました。

このページは当時電子ゲームを遊んだ方が懐かしんでもらおうと作成しました。
ここに掲載された電子ゲームを見て、押し入れから眠っているゲームをプレイしてくれたら幸いです。
あなたも当時夢中になって遊んだ電子ゲームのあのピコピコ音を思い出してみませんか?


■電子ゲームに対するメーカーのこだわり

 電子ゲームには、同じメーカーでも様々な機種が存在します。
電子ゲームはどうしてもゲーム内容が単純になってしまうのでメーカーも最新の技術を駆使して
子供達の目を引こうとします。例えば、太陽電池を組み込んだり、三角柱で三面にスクリーンを搭載し回しながらプレイするものや
腕時計式のもの、中には必然性を疑う様なプラモデルの中に電子ゲームを組み込んだものやAMラジオ付きのものも存在します。
パックマン型のゲームや、業務用筐体を意識したゲームなど「見ても楽しい」のが電子ゲームの特徴で、当時の友達への自慢のネタにもなりました。

 電子ゲームの発売していたのは主に任天堂、バンダイ、エポック、トミーなどでした。
任天堂は「ゲーム&ウォッチ」で一躍トップメーカーに、バンダイは「質より量(質もそこそこ良い)」、
エポック・トミーなどはFLゲーム機にて業務用に迫るクオリティを実現していました。
他にも、学研もかなりの数の電子ゲームを発売しており、当時本当に「この会社は『学習』研究社なのか?」と疑ったほどでした。

 電子ゲームの初期の頃はオリジナル作品が多かったのですが、当時放送していたアニメーションを基にしたゲームも登場する様になります。
電子ゲームでアーケード作品(又はパクリ)はたくさん出ていましたが、LCDなどの特性上、かなり移植が難しかったようで、
キャラの知名度でそれなりに売れるアニメキャラ使用の電子ゲームをバンダイ、ポピー、ヨネザワ玩具などからかなり発売されました。

 私自身、「電子ゲーム」はこの1979年〜1984年位までに発売されたLSIゲームの事を差すと思っています。
いまのLSIゲーム機はどことなく作りが安く、なんせメード・イン・ジャポンじゃないので、
もう心を振るわせる程の電子ゲーム機が登場しないのかと思うと少し寂しい思いがします。


■電子ゲームを手に入れるには?

 さて、20年近く経った今、電子ゲームを手に入れる事は可能でしょうか?
答えは「可能」です。ただし、商品の入れ替えが激しい量販店では手に入らないと思います。
秋葉原などでレトロ商品を扱っている店がありますが、とんでもない価格設定(レア価格)をしている場合もあります。
そこで、ローカルな玩具屋を狙いましょう。「昔、通ってたけどいつの間にか行かなくなったおもちゃ屋」にもう一度足を運んでみましょう。
ただ、パッと見ただけでは見つからない場合があります。
ショーケースの中のファミコンソフトなどの奥を注意深く見てみましょう。意外と手に入らないモノが手に入るかもしれませんよ。
ただし、結構年数が経っている為に壊れている可能性があります。注意しましょう。
「壊れているかもしれないけど買う」と「買わない」とで、マニア&一般人を分ける事が出来るでしょう(笑)←ちなみに私は前者です(^^;)


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