ワンダートピアWN-100の本体

ワンダートピアWN-100(WONDERTOPIA)

シャープ/ワンダートピア・シリーズ/1982年頃
(C)1982 SHARP

ゲーム性 ゲームと言うよりは、ゲームに使う道具と言ったところ
操作性 ★★★ 1度のゲームで1〜4回しかキーを押さない
キャラクタ(画面) ★★ キャラクタはコイン(白丸と黒丸)とサイコロだけ・・・地味
サウンド なし あくまで主が電卓なのでサウンド無しは許せる範囲か・・・?
ハード ★★★ 当然だが、電卓優先のデザイン
総合 ☆☆ ゲームと思って買うと損する。コレクターズアイテムとして探そう!

■ゲーム解説:シャープ製の電卓ゲーム・・その出来は?

エレクトロダイスの画面  電卓と言えば、やっぱりシャープとカシオですよね。
電子手帳やポケコンなどでも色々出して競っていました(現在進行形?)。
電子ゲームではカシオのゲーム電卓が有名ですが、実はシャープも密かに電子ゲームを
出していたんですね(^ ^;)。
シャープの電子ゲームは「ワンダートピア」シリーズだけのようで7作品も出しているそうです。
(当時の電子ゲーム本には「ポケットドレミカル」と言う機種も載っていましたが、これはゲームでは無く、
電子オルガンと言ったものでした。)
 この「ワンダートピアWN-100」はシャープの記念すべき電子ゲーム第1弾になるわけですが、
当然の事ながら電卓機能を重視してゲームはおまけ程度になっていて、簡単なゲームが内蔵されています。

 この機種には3つのゲームが内蔵されています。
まず、「エレクトロダイス」(画面上)ですが、左上のサイコロキーを押すと、2つのサイコロが転がり始めます。
もう一度サイコロキーを押すと、4回転がって止まります。
ただサイコロが転がるだけなので、双六の時にサイコロの代わりなどに使いましょう。

次に「エレクトロコイン」ですが、数字の[2]キーを押してから、サイコロキーを押すと、
破線が出てきて白(表)か黒(裏)が表示されます。コイントスってヤツですね。これだけですが、
賭事に使えるでしょう。
エレクトロコインの画面
スロットトライの画面(下が時間経過後の謎の表示)  最後に一番ゲームらしいのが「スロットトライ」です。サイコロキーの右の体調・反射神経テストキーを押すと、ゲーム開始です。
(体調・反射神経テストキーの名称の意味は、説明書が無いために分かりません。
もしかするとストップした結果で何か分かるのでしょうか?)
4つのドラムが回転している時に、ストップキー(「0」「.」「%」「+」)を押していき止めます。
どのドラムから止めても構いません。
1つのドラムは”0123456789AEFL”で構成されており、数字が順番に変わっているようですので、
慣れれば数字を狙って止められそうです。
ただし、ドラムを止めていくに従って、残りのドラムの回転が速くなりますので注意が必要です。
全てのドラムが止まった時に揃った数字に応じて、点数が加算されます。
数字より文字を揃えた方が点数が高いようです。最高得点は100,000点です。
ゲームは1回のみで、ランクと点数を表示して終了します。
ランクについては説明書が無いので分かりませんが、大きい数字ほど良いランクのようです。

 あと、ゲーム中に何も押さないでしばらく放っておくと、「−」が出てきてしまいます。
これは時間切れと言う意味でしょうか?それともTVゲームで何もしないとキャラが寝てしまったりする現象と
同じなのでしょうか?シャープのさりげない仕掛けが光ります。

 このゲームは簡単そうなのですが、なかなか揃えられません。
私も何度も数字が3つまで揃ったのに、あと1つが揃いません。結構熱中してしまいます。
ちなみに私の自己ベストは「A]が全て揃った時のランク9・98,600点です。惜しい!
これが「L」だったら最高得点に達したかもしれませんね。

 以上がゲーム内容ですが、カシオ製の電卓ゲームに比べると地味な感じがします。
カシオ第1弾の「デジタルインベーダー」は意外な程に緻密な内容でしたが、
シャープは電卓にはそれ程内容の濃いゲームは必要無いと思ったのでしょうか。
このワンダートピアWN−100はゲームと言うより、ゲームに使う道具と言った所です。
初めての機種ですが、個人的にはもう少し頑張って欲しかったと思いました。


■本体解説:電卓最優先のデザイン

 「ワンダートピア」シリーズはカシオのゲーム電卓の様に、電卓機能を最優先したデザインです。
低価格(3,980円)な為なのかサウンドがありません。
このシリーズは他には「WN−101」「WN−102(デジタルスパイT)」「WN−103(デジタルスパイU)」「WN−104(四柱推命占い)」、
「WN−105(ストレス解消ゲーム”出世街道”)」「WN−106(戦略思考ゲーム)」の全7機種が発売されたそうです。
意外にも本気モードだったんですね(笑)。
そういえば、「出世街道」のゲームは本で見た事ある気がします。それがワンダートピアだったなんて、すっかり忘れてました(爆)。

ところで電卓のキーの名称はメーカーによって違うのが面白いですね。カシオでは「AC(オールクリヤーキー)」がシャープでは「C(クリヤーキー)」や
カシオで「C(クリヤーキー)」がシャープでは「CE(クリヤエントリキー)」などユーザーにとってはややこしい限りです。
昔、シャープの一般的な電卓で「エルシーメイト」と言う名の電卓を結構見かけたのですが、今でも主力シリーズなのでしょうか?

参考資料:「答え一発!カシオ計算機」(松本裕之氏著/花華留多発行)
Valkyrie(記憶の彼方へ)の国内電子ゲームライブラリ(RATH氏)


■当時の思い出

 普通の電子ゲームも手に入りにくいんですが、シャープ製の電子ゲームは何処にもありません!
このWN−100も、たまたま電池を買おうと思って入った店(玩具&文房具とか全然関係無い店)で
たまたまオッサンが使っていたので譲って貰いました。
箱まで付いていたのはラッキーでした!


戻る